どん底から這い上がる方法

ドン底から這い上がる方法

 

 

ドン底の時代があった。

 

生きて行くにはどうしたらいいのだろう…と

 

常に考えなければいけなかった。

 

 

 

 

子供達が学校に出かけ、誰もいなくなってから

 

一人で泣いた。

 

ワンワン泣いた。

 

バタバタして泣いた。

 

 

 

もう、電気代も電話代も水道代も、家賃だって払えなかった。

 

 

借金取りのおじさんも来た。

 

お兄さんも来た。

 

 

 

 

 

もう、どうすることも出来なかった。

 

 

だから、泣いた。ただ泣いた。

 

 

誰もいない時に一人で泣いた。

 

 

 

 

そうして解ったことは、

 

 

 

人間は、、そんなに長い時間

 

続けては泣けないものなんだ、と言うことだった。

 

 

 

 

ワンワン、バタバタして泣いていると

 

せいぜい泣けても30分くらいのもので

 

それ以上は、続けて泣けない。

 

 

 

 

 

30分もすると、

 

こうしちゃおれない…と立ち上がるもんね。

 

 

 

立ち直る…。

 

 

よくしたものだ、人間って。

 

 

 

だから、どうして生きて行ったらいいのか

 

解らないくらい悲しかったら、

 

 

 

我慢せずに思いっきり泣いてみたらいいと思う。

 

 

恥も外聞もなく、わんわん泣く、というのがポイントだ。

 

遠慮しちゃいけない。

 

 

 

 

 

そうして、起き上がった時には

 

どうするべきか色々考える、知恵が出てくる。

 

 

行動せずにはいられなくなる。

 

 

だって、泣いてたって、生きていけないんだものネ。

 

 

 

 

子供達と固まって、今がドン底だよね、と話した。

 

 

 

それから数ヶ月して

 

事態は更に悪化するという恐ろしいことがおこった。

 

 

 

その時、またまた子供達と暗い部屋の中、

 

ストーブのまわりに固まって話した。

 

 

 

 

 

この前、今がドン底だよねって話してたけれど

 

あれはドン底ではなかったんだよね。

 

 

 

ということは、ひょっとしたら今もドン底ではなく、

 

 

もっと下があるのかも…

 

 

 

 

まるで底なし沼のようだヨネ!

 

 

と言って笑った。

 

 

 

 

 

どんなにドン底でも笑えるもんだ。

 

 

そうやっていつも笑ってきた。

 

 

 

 

だから、底はないんだと思う。

 

 

どうやって底なし沼から這い上がるのかというと、

 

 

 

 

自分で決めるのだ。

 

 

ココが、一番底だって…。

 

 

 

 

 

そうしたら、そこが一番底になる。

 

 

誰も決めてくれないからね、

 

 

自分で決める。

 

 

 

 

そして、笑う。

 

 

どんな状況でも、笑ってしまえば冗談みたいになる。

 

 

 

 

みんなで笑っていると、そのうちに

 

 

本当におかしくなって、ゲラゲラ笑う。

 

お腹を抱えてゲラゲラ笑い出す。

 

涙を流して笑う。

 

 

 

 

 

陰極まって陽になる、というが

 

まさにそんな感じだ。

 

 

 

そこから、少しずつ陽に変わっていく。

 

 

底についたらあとは、はい上がって行くだけである。

 

 

 

 

これが、私が実践してきた

 

 

ドン底から這い上がる方法である。